2004(平成16)年からボランティア運営されてきた「一宮市市民活動支援センター」は2012(平成24)年11月に尾張一宮駅前ビル)i-ビル)完成とともに現在の場所へ移転し、当初の2年5か月はサポートいちのみや(地域福祉サポートちた・志民連いちのみや両NPO法人のコンソーシアム)が、その後の2015(平成27)年4月からの5年は志民連いちのみやが委託運営をしてきました。
委託提案のコンペティションを経て、この2020(令和2)年4月1日より3年間の運営委託を志民連いちのみやが継続することとなりました。第4次のセンターということになります。
2008(平成20)年度から始まった一宮市市民活動支援制度(通称1%制度)は一部に欠点はあったものの、この地域の市民活動の量と認知度、質も高めました。
i-ビルでの一宮市市民活動支援センターは市民活動団体を支えつつ、同時に多くの市民活動団体に支えらえながら運営する中、市民活動団体の世代的広がり、とりわけ若い母親世代の活動の広がりが大きくなりました。
しかし他地域と比較すると、当地域の市民活動の奥行きと厚み、幅や展開にはまだまだ遅れがあります。とりわけ行政と市民との「協働」や、企業と市民活動団体の「連携」は著しく遅れており、第4次の支援センターには、さらに大きな役割と責務が存在すると考えます。
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センター運営の中心的課題
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センター運営の中心的課題を、2012年からの第2次では「(1)適切な施設運営」「(2)高度で幅広い相談」「(3)多様な支援展開」と把え、2015年に始まる第3次では「(1)適切な施設運営」「(2)高度で多様な支援事業」「(3)地域と時代に密着した展開」と捉えて活動してきました。
これからの第4次センターでは、「(1)適切な施設運営」「(2)高度で多様な支援事業」「(3)コラボレーション(協働と連携)」を中心的課題として活動してまいります。
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支援センターの運営方針(ミッション)
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第4次支援センターでは民間のノウハウや人材等の活用を基礎として下記をミッションとします。
(1)高度で幅広い専門力を我が一宮の力とし
(2)行政とのあるべき協働や企業との連携を図り
(3)地域と時代に密着し続け
(4)広がりと深み、実効性ある団体育成や普及啓発と
(5)堅実・継続的な支援センター運営で、多様な市民ニーズに迅速な対応を図る仕組みとし
(6)地域内にも専門性ある相談能力を高めること
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支援センターの活動方針(アクション)
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第4次支援センターの活動方針は以下です。
(1)県下の先進的な中間支援NPOより多様な専門能力ある相談員の派遣を受け、また各種専門家を相談員とし
(2)一宮市の担当セクションと密接な報告・連絡・相談を基礎に協働し、また企業や団体の社会貢献活動、CSR活動と連携を図り
(3)地域に密着する中間支援NPOである当事業運営者のスタッフ等が事務員として常駐するとともに、地域に精通した相談員が地域でのコーディネート等を実施し、さらに様々な意見聴取により時代に合った支援事業をおこなって3年間の地域変化に機動的に対応し
(4)行政や多様な関係者の意見を集約し、活動へ反映させ
(5)事務処理能力とイベントや啓発事業運営に強い運営者が高次にして様々なセクターとともにオール一宮で安定的・定常的な支援センター運営を図ります。この過程は同時に
(6)支援センター事業の運営を通じて専門性ある人材育成をも含意しています。
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その他の提案
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今までの市民活動支援事業とセンター運営の質と量の維持に加えて、さらに様々な提案を提出しました。その主なものは以下です。すべての実現は難しいかもしれませんが、3年内の実施に向けて作業をしてまいります。
● i-ビルの開館記念周年イベントは、行政あるいはビル管理者が主催する場合は支援したい。
● 相談室やフリースペースを活用したい。
● 会議室の平等有効な利用への対応を検討していきたい。
● 会議室予約システムも受託者で作成し、月初の予約日の混乱を削減したい。
● 一宮市情報サイトのシステムや記述内容を、利用者と運用者の意見が反映されるようにしたい。
● 協働や市民活動支援のあり方についてガイドラインを形成していくような企画を実施したい。
● 行政との協働は、他地域の先進事例を検討しつつ、行政からの協働提案、団体からの協働提案、またその補助金のありかたを学習する講座や、協働のシミュレーション講座などをしたい。
● 経済団体や地縁団体とも連携し、マッチングや地域活性化イベントなど各種事業を実施したい。
● 近隣市町の市民活動支援センター等と調整共同し、一宮市に有用となる諸事業を実施したい。
● 登録団体等のアンケートや諸議論を併せて、機動的に支援センター運営を改善・改訂したい。
● 休眠預金などの外部補助金・助成金で、一宮市外より資金を獲得する講座等を実施したい。
● 一宮市市民活動支援制度(1%制度)や同基金について実証分析し、総括し、地域の市民活動にとって何が大切で、何がいけなかったのかを検討する機会を設置したい。
● 市民活動団体がより活発に市民活動を展開できるような地域基盤、プラットフォームの形成を目指して議論と研修の機会を開催していきたい。
今現在は、新型コロナウィルス禍対策で止まっていることもありますが、どうぞ皆様、一宮市市民活動支援センターと、運営担当のNPO法人志民連いちのみや、そしてその担当スタッフを、これからもよろしくお願い申し上げます。
2020(令和2)年4月1日
特定非営利活動法人志民連いちのみや 理事長
一宮市市民活動支援センター統括マネージャー
星野博


