訪問先 NPO法人社会復帰支援アウトリーチ(場所)一宮市市民活動支援センター会議室
2017年2月2日(木曜日)訪問第1回 センター担当:木全
■NPO法人社会復帰支援アウトリーチとは
「引きこもりから在宅ワーカーへ」
長期間仕事をしていない方、社会とのつながりが少ない方のご自宅にうかがって、ご家族と一緒にご本人が活かされる役割を見つけていきます。
ご家族の不安や不満、さらには将来設計などを家族の一員のように一緒に取り組んでいきます。
ご本人には「役に立てた」という思い、「家族に迷惑をかけたくない」という思いを尊重するため、在宅でもできる仕事を提案し、請け負っていただきます。
仕事をすることで、収入だけではなく、自尊心・自信・存在価値などを得ることができます。
NPO法人社会復帰支援アウトリーチ
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http://outreach-npo.org/
office@outreach-npo.org
■活動のきっかけ
代表・林さんのお子さんである学生時代に不登校だった長男と鬱病の二男は、就職してもがんばりすぎてしまい、具合が悪くなり動けなくなってしまうということを繰り返されているそうです。
アウトリーチとしての活動は、このようなご自身の家庭にある問題を解決する手法として開始されました。
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困難を抱えた状態で就労支援窓口へ行くのは敷居が高いが、不定期になら活動できる日もあるという状態を見て、外にも出られない孤立した環境にある方のところへ訪問して解決方法を一緒に探すという活動の必要性を感じました。
実際、お金を稼ぐ体験をして安心感がわくと、次の段階のことを考えられるようになりますし、自分の特技を活かした仕事をして動くことで、体を丈夫にし、生活リズムを整えられるというメリットもあります。
いよいよ社会復帰のための就職活動ができるようになっても、空白期間があると不利になることが多く感じてしまい自信を持って伝えられません。そこで履歴書に書くことができるような活動をして空白期間に対しても不安なく臨めるようにしたいと考えています。
■最近の活動のようす
現在、12名の方がアウトリーチからの在宅ワークや1人でできる仕事を始めています。
講師としては女性2名が参加しており、就職支援に関連したコミュニケーション講座やメイク講座などを開催しています。
在宅ワークの内容は、靴磨き、裁縫、ウイッグ(カツラ)の修理など。
自分のペースでできる、または在宅でできる仕事を請け負い、適性をみてやってもらっています。
また企業にて、ひきこもり・うつ病予備軍に向けたストレスケアの活動も行っています。
■困っていること
事務スタッフが不足していることです。
現在はほとんどのことを代表自ら行っている状況で大変忙しいです。
■今後の活動予定
ひきこもり支援をネットワーク化していきたいです。
その一環として29年度は「おしごと相談会」を定期的に開催していきます。
アウトリーチはその名の通り訪問をするため、同時に家や親の様子を把握できるという利点もありますが、例えば、高齢者の訪問介護をしている人に聞くと、ひきこもりの情報を持っていることが多いです。
家庭内暴力が長く続くと高齢者虐待と名称を変えて発見されるなど、同じ家庭に複数問題を抱えているのです。こういった際に、同時ケアの必要性を感じます。
■センターに対するご意見や要望
※アウトリーチさんはセンター事務室をご利用いただいています。
貸事務所としては17:00閉館は早いと思いますが、場所としては名古屋からも来やすく良い立地だと思います。
また、様々な団体が利用のため出入りするので、情報が入りやすく気軽な出会いがあります。
マッチングやネットワーク化を進め、サポートを充実する必要があると感じるので、そのためにはとてもいい場所。
これまでに、びわの会、もやい、ループ、ピンクリボンヨガなど、活動を手助けし合える可能性を感じる団体との交流がうまれています。

