毎年開催されているNPO現場見学ツアー、2023年度はみなさんに参加していただきやすいよう週末と平日の2回に分けて開催しました!
当日の様子やお話など、報告いたします。
●11月18日(土)11名の方にご参加いただきました!
1つ目の見学先「みんなの縁がわ」は、名鉄常滑駅から徒歩15分程のところにあります。

店主の渡辺さんにお話をうかがい、店内を見学させていただきました。
こちらは商店街の中にある酒屋さんで、渡辺さんのご実家でもあります。かつては活気のある商店街だったそうです。

渡辺さんはこの実家を地域のために活かせないかと試行錯誤しながら10年。学習塾や書道、整体や絵本セラピー、中国茶カフェなど、さまざまな活動の場所として活用されています。コロナ禍で子どもたちが楽しめるものをと駄菓子屋を始めたところ、子どもたちに人気のコーナーに♪

※中国茶カフェ(喫茶 鵲)
https://kissa-kasasagi.com/
※2階にある活動場所

※駄菓子コーナー
みんなにこの場を作ってもらったと話す渡辺さん。活動する中でいろいろな方に声をかけてもらい、いっぱい種まきしたものが芽吹き、それがまた繋がって…の連続だったそうです。口コミやSNSで地域の方から遠方の方まで足を運んでくれるとのこと。ボランティア的にやっているが運営費はやはり大事、関わる人の気持ちがお店に出る、心が場をつくる、とお話されていました。
2つ目の見学先「半田市市民交流センター」は半田市が運営しており、名鉄の知多半田駅直結の「クラシティ」3階にあります。クラシティは平成18年に市街地再開発事業で誕生した地下1階、地上17階の複合ビルです。
クラシティホームページ:
https://www.clacity.jp/
半田市職員の方にお話をうかがいました。

「協働のまちづくり」「半田市市民交流センター」「クラシティとの連携」についてお話いただき、特に「協働のまちづくり」のお話が印象的でしたのでご紹介します。
半田市は2022〜2031年の目標である「半田市市民チャレンジ協働プラン」に、『協働』をまちづくりに共通の手法としてとらえなおし、効果的にいかしていくための考え方、方針を示しています。これからの協働の取組において特に大切なことは、お互いの「違い」を認め尊重しあう「多彩な協働」を実践することと書かれています。実際に、まつりやイベント、観光施設等を地域、市民活動団体、企業、学校等が連携・協力して盛り上げたり、新たな協働事業を行ったり、市民協働職員研修を行う等、積極的に取り組んでいます。
『協働』は目的ではなく手法であること、忘れてはいけない視点だと改めて気づかされました。
半田市市民チャレンジ協働プランの内容が気になる方は、ぜひ一度ご覧ください。
https://www.city.handa.lg.jp/s-kyodo/kyoudousuishinplan.htmlクラシティ・コンシェルジュの松見さんのご案内で
3つ目の見学先、クラシティ内で開催されている
「クラシの保健室」と1階で店舗として運営している
「クラシカフェサイニングストア」へ。

「クラシの保健室」は、気軽に暮らしや身体の相談ができるイベントとして、毎月第3土曜日に開催しています。無料の“ふくし相談窓口”(半田市社会福祉協議会主催)を併設することで、CSW(コミュニティソーシャルワーカー)との連携を可能にしています。
「クラシの保健室」の長利さんにお話をうかがいました。

長利さんは看護師として働いており、もっと早く病院に来てくれたら…と思う患者さんに出会うことが多々あったそうです。その経験から、早い段階で相談しやすい場所が地域にあればという思いで、この活動を始めたとのこと。当日は足のナースステーション、フットケアサロン、こころとからだの相談室、鍼灸治療、高濃度水素酸素サロンなど、さまざまな健康に関わるコーナーが出店されていました。ふらっと立ち寄って相談される方もいれば、家族の買い物の待ち時間に立ち寄る方もいますよと教えてくださいました。

サイニングストアは指差し式の注文を採用するなど、耳が聴こえない人にも聴こえる人にも利用しやすいカフェです。一杯ずつ丁寧にドリップする珈琲にもこだわっています。
当日は注文の列ができ、お店には会話を楽しむお客さんが多くいました。その中には聴力に障がいがあり、ご家族でこのカフェに来るのを楽しみにしているお客様もいらっしゃいました。
●12月15日(金)6名の方にご参加いただきました!

JR東浦駅から町運行バス「う・ら・ら」で移動。
1つ目の見学先「地域の縁側 ラソプラザ」は、町内一大きな団地にあるスーパー“アイプラザ”の一角にある喫茶店型の常設居場所です。


運営しているNPO法人絆 代表理事の山アさんにお話をうかがいました。
平成6年から地域の助け合いとして始まった絆の活動は、走りながら考え、考えながら修正してきたと話す山アさん。

“ラソ”はスペイン語で“絆”の意味で、1つ目の居場所が「地域の縁側 グリーン・ラソ」、こちらは2つ目。会員だけではなく、必要な人のための居場所です。大学生に考えてもらったり、ワークショップを行いみんなで考えたり、自己解決ではなくいろいろな人を巻き込みながらやることで繋がりが増えていったそうです。ボランティアは100名を超え、ボランティアをコーディネートする人もいます。活動の中で出会ったひきこもりの青年に簡単な作業をお願いすることもありますよとのこと。居場所では「宿題塾」、「まちの保健室」、「健康体操」、「歌声喫茶」などさまざまな取り組みが行われ、毎日無料の「宿題塾」は子どもたちの居場所になっています。
また、東浦町、社会福祉協議会と協働し、居場所のモデル事業であること、名古屋トヨペットが社会福祉協議会と契約し、送迎のボランティアを担っていることなど、行政と企業の協働についてもお話いただきました。

※見学当日はワンデイシェフランチの日。美味しくいただきました!
JR亀崎駅から徒歩10分程の場所にある
2つ目の見学先「街かどサロンかめとも」は、呉服店より寄贈された建屋を住民寄付で賄い改修。空き家再生など、街おこしの活動拠点としてNPO法人亀崎まちおこしの会が運営しています。2階は書道や絵画教室等が行われています。


NPO法人亀崎まちおこしの会理事、かめともサロン運営委員長の石川正喜さんにお話をうかがいました。

地域にある空き家200件程を調べたそうです。眠っているものはいっぱいある、もったいない。空き家や空き店舗を洋菓子、洋食、蕎麦屋などに再生したことで、人波が変わった。若い人が入り、街が一気に変わった。店ができたら駐車場が欲しいという声があがり、進めてみないとわからないと思った。進めてみると良いことがある。と話す石川さん。日本福祉大学や名城大学、椙山女学園大学の学生などの若い人の発想で街おこしを考えてもらい、石川さんは食事を作って提供するなどのバックアップを行っているとのこと。砂浜で堤防をスクリーンにして映画祭など、若い人の発想ならではの街おこしも!
当日は街かどサロンかめとも内だけではなく、亀崎のまち歩きを楽しみながら、地域の魅力や再生された店舗等のご案内もしていただきました。




posted by iCASC at 15:03|
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